TJ.Famの日常 ニューオーリンズ編

2009年チェコ→2011年ドイツ→2015年日本→2020年アメリカと3か国目の駐在生活。TJ.Famの日常を綴ります。

NewOrleans滞在6カ月を経過した頃 子供達の生態(から習う大人の在り方) 完結編

はう やー どいん?
わたしと同じ返し、”Good and you?” と言っている人もいた!

 

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日本語を欲しているのかもしれないな、と思ったときもあったけど、
日本の世界は日本語でしか感じ取れないことが多々ある。
次男は日本の歴史が大好きだ。

子供にならう

 

「英語と思わずにルイジアナ語に出会ったと思う」、とはどういうことか。
自分で書いておきながら、(ちょっと、どーいうこと???)と、再び、自分に返ってきた。

 

दान、dāna君に、問いただしてみた。

 

わたし「子供と私、何が違うと思う???なんか、長男見てても、思うに、わたしよりも、店員との会話をよく聞き取れていたり、馴染んでたり。映画を見てても、内容分かっていたり。けど、全然、分かってないこともあるし、構文の組み立てもめちゃめちゃだし。やっぱり、前の駐在のときの英語経験という蓄えがあって、それが再び開花したのかしら。けど、来た当初とか、全く聞こえていない程度は、私と変わらなかったはずなのになぁ。」

 

わたし「次男は、発音はすごく変わってきたように思うけれど、やっぱり、長男より、なんか、分かってないように見える。でも、逆に、分かっていない中で、ポツンとしていられるのが、ほんとに、凄いと思う。」

 

दान、dāna君「あなたと子供達の違いは、勿論、毎日の刺激という意味では、違うとはいえ、それはさておき、あなたは、英語を勉強したことがあるでしょ。だからだよ。」

 

わたし「いみが、わかんないんだけど。」

 

दान、dāna君「イチイチ、自分の中の尺度(自分が習った英語)に照らし合わせているから、傍で見てて、時間の無駄だと思うし、それが大きく違うよね。」

 

わたし「???」

 

दान、dāna君「子供達は、英語というものに触れたことはあったかもしれないけれど、あなたのように、語学として学んだことがないわけ。だから、分かっても分からなくても、そのまんま受け止めているわけよ。あなたのように、なんで、ここの語順が違うんだ、とか、Overの意味が、どういう意味のOver?とかイチイチ気にしてないでしょ?」

 

わたし「そのまんまって??」

 

दान、dāna君「Over mask mandateなら、そのまま、Over mask mandateなんだよ。マスクの義務化を超えて??超える???とか、考えていない訳。」

 

わたし「そんなの、意味知ってれば、それが出来るかもしれないけど、意味知らずに、そのまま、勘違いしたまま、どーすんのよ。」

 

दान、dāna君「だから、、、、Over は、Over、と、そのまま。mandateと言っているなら、mandate。なんで、とか思わないわけ。意味とか、思わないわけ。僕たちBOYSは、あなたのように、ことばを、語学なんていう、学問だとなんて思っていない訳。そこにある、ただ、必要なものなわけ。

 

わたし(そんなの、そのままって、どういうことなのよ…。子供達のように、そんな言葉が溢れている環境にいないし。)

 

わたし「まあいいや。そのまま、ね。意味を考えようとしない。なんで、とか、思わない。分かった。ストレスフルだけど、機会があればやってみます。」←不満

 

日本の友達にぼやいてみた。

 

友達「それは英語だけでなく、日本語だって、言葉のもつ広がりがあるから、ここでいうOverは、あの、Overね、って考えるのって、、、いちいち、私達も考えはしていないから、ネイティブってそんな感じよね。”はし”、と、”はし”、(ああ、ここでは、お箸の方の、”はし”、か)、なんてわざわざ、意識で確認したりしないよね。無意識だよね。そういうことなのかしらね。」

 

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こんな牧歌的な風景の中でも、銃を持った警官が警備についている。

 

チェコに住んでいた時も、ドイツに住んでいた時も、チェコ語、ドイツ語の家庭教師に(ほんと形だけ)自宅へ来てもらっていた。語学の勉強が本来大嫌いなので、

 

わたし(習っても、どうせ覚えられるわけがない)

と思っていた。そして、何にも知らないくせに、

 

わたし「教科書は使わないで、カンバーセーションクラス風に、ことばだけで、教えてください。」

 

と、無茶を言った。チェコ人の先生は、日本語学科を出ていたので、日本語ベースでチェコ語を。ドイツ人の先生は日本語は出来なかったので、英語ベースでドイツ語を。最初のうちは、なんとか、分からせようと、試みてくれたものの、

 

先生「大人が、音だけで母語以外を習得するのは、無理です。」

 

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右 チェコ語の先生 とても真面目だったミハエル先生

と言われ、教科書を準備されてしまった。一歩出れば、勿論、母語以外の言葉で溢れているのだが、教科書をまじめに勉強しなかった私は、あんまりよく分からないまま、ぼんやりと、駐在生活を終えた。

 

けれど、今思えば、勉強をしていないことが功を奏して、

 

(わからないのなんて、当たり前じゃない。だって、知らないんだもの。)

 

と開き直っていた。既存の固定概念が一切ないので、全てを、そのまま受け止めていた。分からなくっても、ふーん、と、やり過ごし。え?なに?聞こえない!!!と、うろたえることもなく。

 

(”ゲナウ、ゲナウ”と、なんだか、つづりもなにも分かんないけど、相槌打つときにやたらと、使っているから、ゲナウって言っとけばいいんだね、きっと。)

 

と、なーーんにも考えずに、そのまま使っていた。そして、正直、チェコ語を習得してやろうとか、ドイツ語を習得してやろうとか、微塵も思っていなかった。ただ、脳のトレーニングに良さそう、程度に、思っていた。

 

 

 もしや…

 

ドイツ語だったら、知らないのが当たり前、で行けたのに。英語、ってなると、知っている、と思っている自分がいるんじゃないだろうか。

 

दान、dāna君「そうじゃない?子供達は、最初、わからないだらけの中で、わからないなーって思った段階があって、けど、仕方ない、当たり前じゃない、だって知らないんだもん、って開き直ったんだと思うよ。だから、そのまま受け止めてる。あなたも、ドイツ語で経験した時のように、英語を聞けばいいんじゃない?」

 

なるほど~。そっか。確かに、こっちでスペイン語に出会った時も、知らないから、そのままスルーしてたな~。知らないもん、って。そんな風に聞いてみよう。だから、ルイジアナ語として、聞く。変に、英語って思ってたから、知ってるものが無い無い、って焦ってたのかな…。

 

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名前に "Aiko"の文字が。きっと、日系2世3世なのかな。
でも、完全にアメリカ人。

 

 次なるステップ

 

1.  相手に向かう。わからなくても相手が話そうとしていることに耳を傾ける。

音に意識が行き過ぎて、肝心の、心を見ようとしていなかった、ことの反省から。

 

2. ルイジアナ語が分からないのは当たり前、と開き直る。なんで、とか、いちいち思わない。ことばは、学問じゃない。

 

精神論だけで、ことばを習得しようと、試みているようだが、、、まあ、よし。

 

You have a wonderful night!

NewOrleans滞在6カ月を経過した頃 子供達の生態(から習う大人の在り方) 後編

Hi! How are you doing?(はーい はー ゆ どぅーいn)

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会社で野生のアルマジロに遭遇したदान、dāna君。
あまりに驚き、連絡してきた。

「なんと、アルマジロは20種おり、1種を除いてすべて中南米だけに生息する。北米にも生息しているのはココノオビアルマジロだけである。

 

さらに

アメリカでは、ココノオビアルマジロは車にひかれることが多く、

「田舎のスピードバンプ(速度を下げさせるために路面に設けた隆起)」と呼ぶ人もいる。

 

また、

生息地の消滅や乱獲が原因で、ほぼ全種の個体数が減少している。中南米にはアルマジロを食べるさまざまな文化があり、その肉の味と食感は豚肉に似ていると言われている。現在、個体数が増加しているのはココノオビアルマジロのみで、ヒメアルマジロも含めいくつかの種は絶滅の危機にある。

 

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/428796/

 

でも怖いのは、

ブラジルのアルマジロの多くがらい菌を保持しているのはなぜなのか? スペンサー氏は、ブラジルはハンセン病患者が多いからではないかと言う。米国では毎年約200件のハンセン病が報告されており、そのうち約25%がアルマジロと関連づけられている。一方、ブラジルでは毎年約2万5000件が記録されていて、スペンサー氏の研究によると、これでも過小評価されている可能性があるという。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/b/063000199/?P=2

肉を食わなければいいのか?」


晴れて図書カードが作れたので、学校帰りに毎日のように漫画を借りに行っている。
コロナ下ではパンフレット類を手渡したりすることを自粛しているのか、図書館の貸し出しルールブックを貰っていないので、少し気になっていた。

 

わたし(アメリカは契約社会だから、遅延したりしたら、遠慮なく課金されるんだろうな~。こわいな~。ちょっと、パンフレットあるか、聞いてみよう。)

 

わたし 「えくすきゅーずみー。どぅーゆーはば、ぱんふれっt、おぶ、this ライブラリー? about るーる、おぶ、this らいぶらりー。」

 

受付のおじさん" るーる??? るーる???"

 

わたし「いえs。うるーる。WるーL。」

 

受付のおじさん" るーる???るーる?図書館の開いている時間が書いてある一覧はこれだけど、それではなく?”

 

わたし「のー。for example how many days we can bollow books or something like that。りーふれっt。」

 

受付のおじさん" For adult maximum 35 items for kids 25 items."

 

わたし(だから、それを口頭ではなく、パンフレットがないか聞きたいのに…。)

 

受付のおじさん”Please write down."

 

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筆談

漸く伝わり、

 

おじさん「パンフレットはないけれど、わたしの手持ち資料をコピーしてあげるよ。Please let me make a copy for you .」

 

あとで落ち着いて考えれば、Policy とか、色々言い回しはあったであろうに、パニックになると、同じ言葉を何度も繰り返してしまう。しかも、もっとも発音の難所である、

 

"RULE"

 

こうした時、すごく英語の発音の邪魔をしているなと感じるのが、日本語のカタカナ表記である。外来語のルールっていう音と、英語のRuleの音は、全く別物だ。カタカナをそのまま英語だと思うと、違うのだ。外来語はもうカタカナに表した時点で日本語であって、それは英語じゃない。後日、ESLの先生に発音を確認したが、強いて、カタカナでRuleの音を表記するならば、

 

「ぅるーーーーるっ」

 

だ。

 

パンフレットは、「ぴゃ~~ん ふれっとぅ」

 

他にも、国名。

外来語スウェーデンの、英語カタカナ表記だと、すうぃーーーーでぅん

ヨルダン。じょぅだん

 

自分の中にある英語イメージが、ことごとく、足を引っ張るのを痛感する。

今や英語は国際共通語のような位置付けで世界中で話されている。
だから、勉強もするし、英語ができるようになりたい、と思う気持ちも否定はできない。

けれど、言葉とは、本来、土地に根付いているものであり、その土地その土地によって異なる。そして、何より、個人の中に沸き起こった気持ちを他人に伝えるために使われているのである。色々な言い回しがあったり、微妙に異なる表現があるのは、その微妙さを伝えたい人間の想いがあって生まれたものだ。

わたしは今、一般的に言えば、アメリカという英語圏にいるけれど、英語、と思った段階で、自分の中にある様々な、固定概念に足を引っ張られる。

ルイジアナ語と出会っている、ニューオーリンズ語に出会っている、と認識を新たにすることで、今一度、まっさらな気持ちで目の前の人の気持ちを大切に、目の前の人の発する音に耳を傾け、目の前の人の音で新たに言葉を育むことは、できないだろうか。

よーる はヴぁ わんだふ うぃーけん!

 

NewOrleans滞在6カ月経過した頃 子供達の生態 中編

Hi?  How are you doing?

Good!

 

”Thank”も書けないことが発覚した長男。
翻訳アプリなしで学校でも家でも過ごすこと5日目。

 

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久々、宿題を見守ってみる。

 

「アンネフランクの日記」が終わり、次の課題図書は、「Hunger Games」。
内容は子供同士が殺し合うというサバイバルゲーム系の話である。なぜ、こんなものが
課題図書?と疑問を持ったが、数々の褒賞を
受賞しているということで、まあ、様子を見ることに。

ja.wikipedia.org

 

 

長男「Thank は書けなかったけど、The , have seen , that は、書けるよ。」

日本語版を先に映画で見ていて、内容が頭に入っているせいもあるが、スラスラと問題に取り組んでいる。

 

わたし(意外に、わかっているのかな…。)

 

長男「especially ってなんだろう。調べろっていうから、調べなきゃ。uneasyって、なに?ママ。」

 

問い:What about the dogs makes Katniss especially uneasy?
答え:It would be impossible for Peeta to outrun them on that leg.

 

わたし「この答えは、なに?どういう意味?」

長男「ピーターは足を怪我しているから木に登れない。って書いた。」

 

私は内容が分かっていないのだが、本人は内容も理解していて教科書のどこにそのことが書いてあるか、は分かっている。で、その前後を写しつつ文章を作っているようだ。

 

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図書館のPCで、鬼滅の刃の漫画(英語版)があることが発覚!

図書館での一幕。

 

長男「鬼滅の刃、あるじゃん!どこにあるんだろう。」

わたし「受付のお姉さんに聞いておいでよ。」

長男「わかった。」

 

3ヵ月前までは、訓練のように、「欲しいものがあるならば、お店の人に自分で聞いておいで」、と無理矢理行かせていた。結局、モジモジとしていて要件が満たせず仕舞いだったのが、今ではすっかり自信にあふれている。

 

長男「ママ、借りるってなんていうの?」

わたし「レントゥでいいんじゃないの?」

 

傍で見ているわたしには、お姉さんの英語が速いわ、はっきりしないわ、で、なんだかよく聞き取れないんだけど、長男は、わかっている様子。問いかける様子は、けして、上手な英語ではない。RとLの発音が綺麗なくらいで、あー、うー、と言いながら話している。けれど、お姉さんには伝わっていて、お姉さんからの返しに再度頷く様子も、すっかり、馴染んでいる。

 

わたし(なんなんだ、これは。言葉ではなく、超音波でやりとりしているのか?おでこからイルカのように、何かが出ているのではあるまいか???)

 

力が抜けた感じで、なんなんだ。これは。空間に微塵も淀みがない。

書けはしないけど、ある程度わかっている。すんなり言えはしないけど、相手の言いたい事は把握している。単語も知らないし、日本語でなんて言おうって考えているけれど、問いかける構文は英語で備わっている感じだ。

 

一体、なんなんだ。


よぉるはぶあぐっわん

 

NewOrleans滞在6カ月が経過した頃 子供達の生態 前編

Har  yo  doion?

言語の習得に必要な条件は何か。どんな経緯を経て、その変化がどのように身体に起きるのか。そのカラクリが見てみたい。それが分かれば、きっと、楽しく、(ラクに)英語のみならず母語以外の言語を操れるようになるのではないか。そのカラクリを探るべく、せっせと、子供達の様子、自分の変化、を記述することを続けている。

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ひたすら翻訳機能を使って授業を乗り越えてきたこの半年

衝撃的な事が発覚した。


なんと、こちらでは中一の長男。渡米半年経過時にも関わらず、"Thank you"の、サンク、のスペルが書けない、という事が発覚…。
多少のスペルミスや、英語の構文が作れない、などは、まあ、徐々に出来るようにでもなるのかな、などと、親も正直、のんびりと構え過ぎていた。

 

दान、dāna君「ちょっと、これは流石に、本人と話し合ってみよう。最近、全然、宿題とか見れていなかったし、反省だな。」

 

長男「だって、電子辞書を使っていたら、先生が”電子辞書で単語を一つ一つ調べてたんでは、授業に追いつけないから、翻訳機能を使え”って言って、この方法を教えてくれたんだ。」

 

該当のページをパシャリと写真におさめると、何語にでも一瞬で翻訳してくれる便利なアプリである。
それを使っていることは知っていた。だが、常にずっとそれを使い続けているとは、正直、思ってもいなかったのだ。

 

दान、dāna君「それじゃあ、文章を読めるようにも書けるようにも、残念ながら、ならないよ。先生は君の将来に責任なんてないからね。授業の運行と学校の評価を下げないことが先生の目の前の仕事なのだから、よく自分でも考えないと。暫く、翻訳アプリなしで、努力してみないとだめだよ。」

 

長男「えーー!!そんなことしたら、宿題、5時間も6時間もかかって、友達と遊べなくなっちゃうよ。まえにテストで翻訳アプリなしで受けたら、ぜんぶFになっちゃったし。Fとったら、ミスマクドナルドに怒られるし、嫌だよーーー!!!」

 

दान、dāna君「ミスマクドナルド以上にパパやママが怖く叱れば、ミスマクドナルドの言う事でなく、パパやママの言ってることを聞けるようになるということだね。」

 

長男「分かったよ、、、翻訳アプリなしでやってみるよ。」

 

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 左 怒られる長男の隣で、「ぼくかけるよー」、と、tHANKYOUR
と書いて見せる次男。
右 一歩一歩、読み書きを習っているので、単語の音と意味と文字が繋がりつつある、
次男。少しずつだけれど、パパとも英語で話し始めている。

 


子供達の通う学校にはESLクラスがない。

ESLを経験したことのある帰国子女のदान、dāna君曰く、

「早くESLを出たかった。だって、そこはノンネイティブの為のクラスだから生の英語ではないから。いつまでもいるもんじゃない。」

勿論、他の条件も考えた上での決断ではあるが、ESLが無くても、いきなりでもいいから、とにかく生の英語に早く飛び込んだ方がいい、という考えで今の学校に決めた。けれど、ESLが無いと、サポートが無いので、誰もイチイチ一つずつの単語の意味や構文など、教えてはくれない。長男の場合、インターナショナルスクールの経験はあるものの、英語とは、なんぞや、ということを知識として学校で習った事が無いのである。

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お友達とメアド交換に成功したときも、

長男「やったー、パパ、ネイサンから返事がきたよー!」

パパ「おー、良かったじゃないか。」

長男「で、パパ、これ、なんてかいてあるの?」

 次男は相変わらず、日本で言うところの補助付きの子が通う特別学級と飛び級した3年生の算数と、を行き来している。最初は、英語が出来ないという理由で特別学級に入れられることに、違和感も覚えたものの、結果、丁寧に進めてくれているので、ESLの代わりになっているように思う。長男よりも英語経験が無い次男の場合には、良かったのかもしれない。

 

しかし、少なからず、非英語圏で英語教育を受けた幼稚園児であろうと、書けそうな、
" Thank "も書けないで、一体、どうやって、学校で過ごしているのか?

 

そんなことも書けないという焦りというよりも、むしろ、そっちの方に興味が湧いてしまう、子供を実験台にしている母であった。

 

Y'll have a good one!

 

 

NewOrleans駐妻 渡米半年に至るまでの英語の聞こえ方の変化。

Ha  y'll doin ?

 

渡米後5か月前後あたりだろうか。
それまでは、知っている単語や何度も聞いたことのある単語だけが、ぴょんっと耳に突き刺さっていた感じだったのが、その単語の前後の音がにわかに聞こえる気がしてきた。

 

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あたまの中のイメージ図。
赤丸だけだったのが、前後の青の波線がよりはっきりと
聞こえてくるイメージ。気のせいかもしれないけれど。

 日本語で言うところの、点、までの区切りのような、息継ぎポイントのような、ところまでが塊で聞こえてくる。話の内容が簡単であったり、日本のことを話していたり、対面で実際の人と会話するような場面では、塊ごとの内容までが理解できる。けれど、文章の頭からスッと順番に入ってくるのではなく、塊が頭の中に拡散していて、それを統合すると、推測するに、きっとこういう話なのだろう、という感じ。
母語のように頭からスッと、何も考えずに理解する過程をたどるのとは、まるで違う。

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性同一障害者であることをカミングアウトした、
Ellen DeGeneresの TV Showで、話している内容が理解できて
普通に楽しめた回もあった。

www.ellentube.com

 

 

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これまで分からなかったコマーシャルの内容が少し理解できるようになり、
CMを見るのが楽しくなったのもこの頃かな。

 でも、こうした変化が何を意味するのか、何も意味せず、取るに足らないことなのか、それとも気のせい、思い込みなのか、、それすら、分からない。けれど、微妙な変化は後から振り返ると忘れてしまうので、意味があるかはさておき、感じたことを書いておくまで。

 

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渡米6カ月と1週目でのこと。
マジックワード。"I just moved from Japan."
隙あらば使ってみることで、दान、dāna君の助けを一切使わずに
自力で、図書カードを作ることが出来た!

 

わたしの現在の英語読解力はというと。
例えば、次の英文。

 

”It is August first, 1945 Hunter’s Point Naval Shipyard San Francisco. The KIDD is just
completing repairs following the April 11 Kamikaze hit that killed thirty-eight of her crew off Okinawa.It is before the days of television, plastic ,OSHA, and warning labels on everything.It is back when personal safety was a matter of alertness and common sense. The KIDD is a 1945 ship, so exercise caution as you visit. It is six days before the dropping of the atomic bomb on Hiroshima. Most of the crew are ashore enjoying their last stateside liberty. The remainder are readying the ship for War’s final campaign. The Invasion of Japan. Over three hundred and fifty ships were sunk or damaged at Okinawa , and rumor has it that the Invasion of Japan will make Okinawa look like a Sunday picinic.”

 

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ja.wikipedia.org


先週末のこと。バトンルージュというルイジアナ第二の街までプチ観光をした。第二次世界大戦および朝鮮戦争で駆逐艦として使用された戦艦が博物館としてミシシッピ川に停留している。そこの入口に書いてあった案内表示板の内容だ。

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It is August first, 1945 Hunter’s Point Naval Shipyard San Francisco. The KIDD is just

ハンターポイントってなに? KIDDってなに? ナバルシップヤードって、、わかるような分からないような。

 

completing repairs following the April 11 Kamikaze hit that killed thirty-eight of her crew off Okinawa.

Completing repairs って、、、KIDDが分からない時点で、意味不明に。

 

神風特攻隊が、沖縄で38人の乗組員を殺したのが4月11日。という意味は、分かるけど、前後が分からないから、訳がわからない。

 

この、Following ってなに? hit that の、that ってなに? なんで、Okinawaの前にin の前置詞がないの?

 

It is before the days of television, plastic ,OSHA, and warning labels on everything.

OSHAって何よ…。

 

この辺まで読んで、もう、クラクラ。読む気が失せる。

It is back when personal safety was a matter of alertness and common sense. The KIDD is a 1945 ship, so exercise caution as you visit. It is six days before the dropping of the atomic bomb on Hiroshima.

 

広島に原爆が投下される6日前の事。その頃のことなんだね。

 

Most of the crew are ashore enjoying their last stateside liberty. The remainder are readying the ship for War’s final campaign. The Invasion of Japan.

殆どの乗組員が、自由を謳歌してた。的な??で、最後の戦線に向けて準備万端?

 

Over three hundred and fifty ships were sunk or damaged at Okinawa ,

かろうじて、この文章だけ、ちゃんと分かる感じが!沖縄で350隻の船が沈められ、ダメージを受けた。

 

and rumor has it that the Invasion of Japan will make Okinawa look like a Sunday picinic.

沖縄戦がまるで、サンデーピクニックのようだ???

 

入る前の案内板だけで、もう、分かる、と、分からないが、頭の中に混在して、妄想描くにも、疲れ果てる。
これがスッと読めるのが我が家では帰国子女のदान、dāna君だけだ。
彼の説明は、大変、丁寧で、ツアーガイド以上の歴史知識まで、盛り込んでくれるので、毎度、こうした時、本当に眠くなる…。


けれど、まあ、日本語で説明してくれてお陰で、取り敢えず、理解した。

 

「1945年の春の沖縄戦では死傷者も出て多大な被害を受け、サンフランシスコに帰還した戦艦KIDDが、造船所で修理を終えようとしている。いよいよ日本での最終本土線に向けて出港前のひと時。今度は沖縄戦のようにはいかないだろう、と、噂されている。そうした当時、OSHA労働安全衛生法による基準も、危険喚起を促す表示など、何もない時代の船です。船内にお入りの際はお気をつけてご入場ください。」


博物館に行っても、ほんと、入口ですらこんなんじゃ、豚に真珠、猫に小判…。

 

看板くらい、さっと読めるようになりたいものだけれど、看板だから簡単とか、そういうことではない、のくらい、は、、分かっている…。



Y'all  have a wonderful day.