Hi Me~ん!
もう一人、最近登場してくるようになった子がいた。もじゃ君。次男のクラスにも、もじゃ君がいるが、これは長男のクラスのもじゃ君の話。
(早く、お名前覚えてほしいなぁ…。)
あだ名をつけてしか説明できないのは、意地悪ではなく、覚えられないのだろうし、お互いの認識がそんな程度だからだろう。うちの子供達のことも、きっと、家ではコリアとかチャイナなどと呼ばれている事だろう。
最近、少し、距離が近づき始めている、メガネ君に一大事があった。以下、すべて長男の英語力でなんとなく嗅ぎ取った妄想物語である。
今日の体育の授業のときのこと。
メガネ君、どうやら、昨日のフットボールの最中に手の中指を突き指し、負傷した。そのことを、からかった、もじゃ君。戦いは昨日から始まっていたのだ。
昨日からかわれたことが未だ忘れられずに、今日になっても腹の虫がおさまっていなかった様子の、メガネ君。もじゃ君の嫌がる一言を言った。
メガネ君「へい、まいけ~る(仮)」
もじゃ君「ふざけんなよ、てめ~~、おまえが、おれの名を呼ぶなんて!!!あんぱーんち!」
どうやら、もじゃ君、自分のファーストネームを先生以外に呼ばれることに異常なまでに嫌悪感を見せるそう。
(謎過ぎる…)
(気になる…)
(一体、なんていう名前なのだろう。ますます、気になる。)
長男曰く、もじゃ君は、とてもひょうきんな性格なのだそう。
わたし「(長男)は、メガネ君とは少し仲良くなれそうな風だけど、もじゃ君とは、仲良くなれない感じなの?」
長男「(もじゃ君)と仲良くなってもいいんだけど、すっごい、ひょうきんで、ひょうきんすぎるから、すっごい、喋る系なんだよ。だから、話しかけたら、何言ってんのか分からなくなるだろうから、相手が、喋り倒して来ても、少し太刀打ちできるようになってから、かな。今は、まだ、無理。」
(アフリカ系だから、やっぱり大らかでよく喋るのかな?)←すごい偏見。
なるほど。長男なりに、色々と策を練っているようだ。
長男「今日、そういえば、やな気分になった。」
わたし「どうした????!!!」←少しでもこんな発言があると超心配になる。
長男「さっき、門のところのベンチに座っている子たちが、すっごい、見てきて、こそこそ何か言われて、HELLO~とか、へらへら笑いながら、言ってきた。小学生だったけど、その子たちのお姉ちゃんらしき、中学生の子もいた。すっごい、いやだった。」
わたし「まあ、小学生だからね…興味津々なんだよ。」
長男「だから、"You are crazy!"と言い返した。」
わたし「そっか。」
学校にはアジア人ゼロ。アメリカはおろか、ルイジアナ州からすら出たことがないような子など、きっと沢山いるだろう。以前、近隣の街ゴンザレスで入ったレストランの店員さんに「これまで日本食とかアジアンレストランでアルバイトしたことあるけど、人生で初めて本物の日本人を見ました!!」と興奮気味に言われたことがある。この辺りじゃ、相手の子供にとっても、珍しいのだろうと思う。うちの子達がアメリカ人の肥満度にイチイチ反応するように。
人間は言葉が分からない方がかえって楽な時もあるし、困る時もある。けれど、言葉以上に非言語情報による情報伝達が9割という話もある。意地悪かどうか、くらい、分かるのだろう。
あまり、いい言葉ではないのかもしれないけれど、泣き寝入りせずに、言い返し、ちゃんと親に報告してくれたことは、親としては、救いである。
長男の場合、日本に帰国した時にも、日本の小学校で、嫌な思いをしたことがあった。小学1年生だったので、本人はよく状況を分かっていなかった。けれど、状況から判断し、これはイジメの種になる、と察知し、学校に怒鳴り込みに行った。幸い常識的な保護者ばかりで、(←複数いた)丁重に謝罪を受けた。
日本では小学生の年だが、こちらでは中学生になり、もう、だんだん、親が解決する年ではなくなってくるだろう。思春期になって、親には照れくさくて話したくないことも出てくるのが普通だろう。けれど、辛いことも嬉しいことも、なんでも話してくれる、そんな親子関係でありたいと願う。