TJ.Famの日常 ニューオーリンズ編

2009年チェコ→2011年ドイツ→2015年日本→2020年アメリカと3か国目の駐在生活。TJ.Famの日常を綴ります。

欲が湧いてくる頃

How are you all doing?(はu やーr どぅーいん)

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↑ 仕分け用に大活躍の即席ペーパーラック  

(取っ手を外し、内側に織り込むだけ)

 

そろそろ航空便が届く頃である。この10日間は飛行機に預入し一緒に持ってきた荷物だけで生活した。今回のフライトでは1個あたり重量上限30キロのスーツケース、一人2個まで大丈夫だったので、それでもなるべく身軽を心がけ、計7個のスーツケースを持ち込んだ。そのほとんどは、日本の食品。アメリカは船便や航空便での食品の輸送が禁止されているからである。賞味期限が出来るだけ長い食品を1年~2年分の分量を買い込んだ。こちらにもアジア食材店はあるので日本のものも買うことは出来るが、値段が3倍近くするし、やはり日本のものは日本で購入したい。

この10日間。通常の着任と異なるのが、夫と家族同時に引っ越して来たということである。初めての海外赴任は、家族は3か月後に行くことになっており、2回目以降は1カ月後が目安である。今回はコロナの影響もあり、国同士の国境閉鎖の可能性、会社の渡航基準の見直し、異常気象による天変地異発生の可能性を考えると、1か月後の未来さえ、全く予測できなかった。家族が離れ離れになることだけは避けたい。その思いを会社に伝え、許可頂き、同時渡航が叶った。今回ほど、極限の境地まで思考を巡らせたことはなかった。覚悟の上での同時渡航であった。

通常であれば夫が先に住む家を決めて、子供の学校も決め、病院や買い物、ゴミ出しの仕方、などを把握した上で、家族を受け入れる。今回はそれを一緒にやっていく。とはいえ、これまでの出張のときに、下見をしてくれているので、全くのゼロからではない。更に今回はホテル住まいもなく、直接、家具付きマンスリーマンションに入ることが出来、全て揃った状態。シーツも布団、タオルまでも揃っている。シャンプー、ボディースープ、などの消耗品だけ買い揃えれば快適に過ごすことが出来た。

 

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↑ スーパーに置いてあるフリーペーパー

(野菜クズをくるんだり、何かと使えるので、あると便利。)

 

航空便は段ボール6個。船便が届くまでの3か月間で使う物が届く予定である。とはいえ、日本を出国する前の仕分けは、本当に面倒な作業であった。経験済みとはいえ、毎回、億劫である。最終的には、何がどこに入っているのか分からないまま、

(パスポートだけは引っ越し荷物に入れないように気を付ければいっか)

となる。今回は子供の学習体制を優先して準備している。それは正解だった。未だ学校に通えていない中、手荷物で持ってきた本。国語辞書。次男には子供用kindle。筆記用具。それにスケッチブックとノートをこちらで買い与え、家庭学習をして過ごす。航空便には新しく買った本を入れているはずなので、子供達も楽しみに待っている。

それ以外のものと言えば、

(何を入れただろう…。メモも写真も撮る暇もなかった…。)

記憶にあるのは、お茶碗と味噌汁のお椀。茶こし。箸。小皿。これも正解だったと思う。少しずつ生活する実感が湧いてくるにつれ、航空便に入れとけば良かった、一緒に持ってくれば良かったなぁ、と思う欲が湧いてくる。

 

手荷物か航空便に入れておいた方が良いもの一覧

  • 常備薬
  • お薬手帳
  • パソコン
  • デジタルカメラ
  • 漢字練習帳
  • 文房具
  • ウォークマン&小型スピーカー(語学学習のヒアリング用)
  • 衣類(リラックスできる部屋着中心に暑さ寒さに対応できるもの)
  • お箸類
  • 包丁
  • おろし金
  • 茶こし
  • 洗濯ネット
  • インスタント味噌汁
  • 七味唐辛子
  • ワサビ
  • 味噌
  • 出汁の素
  • 乾燥わかめ
  • 塩昆布
  • ふりかけ
  • 味付け海苔
  • 和菓子
  • 日本茶
  • 会社の方々へのお土産

 

アメリカにはなんでもあるし、Amazonでなんでも買えるから、と言われて安心しきっていたのだが、やはり、落ち着いて選べない状況にあるので、使い慣れたものを持って来ておく方がいいと改めて思った。

箸は、食洗器に対応しているタイプのものを日本で新調してきた。菜箸にまで考えが及ばなかったのだが、フライト直前に友人が餞別の品として素敵なメッセージ付きで送ってくれた。

 

「はし」という言葉は使うことで神様に感謝を伝える、人と神様を結ぶ”橋渡し”の道具ともいわれているのだそう。どこにいても守られる!!という意味を込めて。

 

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菜箸を使うたび見るたびに友人家族を思い出して勇気づけられるし、現実的にも必要なものだった。当たり前と思っていたけれど、やはり、西洋では一般的ではない。失念していたことを補ってくれる友人の存在が一番有難い。

 

自分の好奇心よりも、まずは家族の落ち付きを。

到着直後は目新しさでスーパーに行くのも楽しいものだが、あれこれと目新しいものに挑戦するのは、少し先のことになる。まずは、生活を落ち着かせる為に、食べ慣れたものや使い慣れたもの、が、すぐにあると役に立つ。

 

荷出しをして、家中の全てのモノと対峙して思ったこと。

100%完璧な存在は、無い

モノが増える理由にある、捨てられない、という思考。新しいモノに期待して家に出迎えても、古いモノにあった良さ、を引きずってしまうから捨てられないのだ。新しいモノも、必ずしも、全てにおいてバージョンアップしてるわけではない。それを踏まえて、モノを新たに迎え入れるか、を決めなくては、幾つものモノで、溢れかえるのは当たり前である。なにかを得ればなにかを失う。目に見えてモノが増え続けている一方で、その引換えに、目に見えないけれど減っているものもあるのである。

Have a nice one!