TJ.Famの日常 ニューオーリンズ編

2009年チェコ→2011年ドイツ→2015年日本→2020年アメリカと3か国目の駐在生活。TJ.Famの日常を綴ります。

アメリカで賃貸物件を借りて起きた珍事

店員「Hi, How are you doing?」(ハウ あーゆ どぅーいん)

わたし「Good! And you?」

店員「×◆▼DO<うfZie.[cあl!‼! That's nice!」

わたし(…???)

 

まだまだ、相手から返ってくる会話が分からない。知っている単語だけが、耳に飛び込んでくる。大人になってから学ぶ外国語は、テキストなどからパターンを覚えようとしたり、会話を通じて、そのパターンを増やそうとする。これでは、初めて遭遇するパターンには、フレーズに対応出来ない。脳内で、フリーズ現象が起こる。「この単語はあなたの辞書にはまだインプットされていません。バージョンアップしてください。」と脳内アナウンスが流れる。これでは、全てのフレーズや単語を知り、覚えないと、外国語ができるようになったと言えない、ことになる。けれど、赤ちゃんが言葉を理解し、話し始めるのに、早くて1年。遅くとも3歳になる頃には、難しい概念の話でない限り、大人との間でも日常的に話す言葉を理解し、使いこなす。この違いはなんなのか。

言語には、話し言葉と書き言葉(所謂、文字の世界)が存在する。文字の世界は二の次として、話し言葉のうち、言葉のもつ、音と意味、について最近、考えを巡らせている。言語研究の分野においては、様々な見解が存在し、未だ、未解決の問題、「どのようにして人は言葉を獲得していくのか」、という命題がある。私は、これについて、言語交流研究所の一所属員として、日々、他の仲間と実験を繰り返している。

人間が言葉としての音を発するようになった目的は決して他人とのコミュニケーションの手段であったのではない。音、すなわち、文法に基づいた音階のあるメロディーは、人間の進化の過程で突然変異的に備わったものであり、赤ちゃんの脳内にはそれが既に生まれた時から備わっている。備わった状態で生まれてきている。それは何語を話すとか、人種に寄らず、ホモサピエンスに共通に備わった自然の産物。そこに、後から意味を付随させて行ったという説を提唱する稀有な学者達がいることを、最近、知った。

言葉のメロディーに耳を傾け、身をゆだね、決して意識的に意味を捉えようとしない。それが赤ちゃんの姿であり、人間が自然に言語を習得していく第一歩なのではないか、というのがわたしたちの仮説。

大人はつい結論を急ぎがちになったり、外側からその様子を分析したりして、論評したりする。結果を求め、そんな悠長なこと言っててはいつまでたっても外国語が出来るようにならないではないか、大人は赤ちゃんとは違う、等々、言い訳は後を絶たない。

今、外国語圏で生活し、大人の赤ちゃん体験中のわたしは、日々、子供との違いを痛感する。邪心なく好奇心にしか突き動かされていない彼らのように、大人が振る舞うと、世界は成り立たなくなるのだろうが、言葉の世界くらい、彼らのように邪心なく振る舞いたい。

コロナ下で実験環境も決して一定ではない。リアルに人と会えても、マスクを着用している状況。ソーシャルディスタンスを図らざるを得ない状況。一方、オンラインであれば、世界中、時差さえ問題なければ、どこの国の人とだろうが繋がれる。オンラインで人と会う事が常態化している昨今の世界では、日本に居ても、外国語習得において同様の結果をもたらし得るのか?

自分の中に何が起きるのか、そして、日本に居る仲間の中に何が起きるのか?

そんなことを日々思いながら、いつか、「GOOD!」の後の会話が、知らない言い回しが出てこようと、自分のなかで、何か閃きを感じる日がくるのだろうか?

 

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新しい冷蔵庫が到着。
前のアパートでは、上手く伝えられずに、土足でガンガン入られて

しまったので、今回は、マスキングテープで記しを付けた。

母のアイディア。

高い家賃を払うので(会社が)、こちらも言いたいことは言う。聞いてもらえるかどうかは、言ってみなくては分からない。忖度など、期待するのは無意味なアメリカ社会。

新しく入居した家は前の家具付き物件のように家具付きではないが、キッチン、食洗器、オーブン、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、洗濯乾燥機は、備え付きだ。

ドイツの賃貸物件は、キッチン自体が付いていないのが、通常であった。キッチンは自分のものであり、持って動くのが常識であり、入居時には流しやガスコンロを一から買う、退去時には、全て撤去するのが、通常の流れ。それにもカルチャーショックを受けたが、今回のアメリカでの家のセットアップでもカルチャーショックの連続だ。

NewOrleans市はとても古い街で、物件も築年数70年越えのものが殆ど。しかも、コロナ下で、人の動きも少ないので、物件自体が少ない。その中、築年数は古いものの、リノベ済み物件に出会え、その利便性に一目ぼれし、即、入居の申し込みをした。

リノベ済みであっても、いくつかの綻びがあり、その一つが冷蔵庫であった。見た目もTHE白物家電といった旧式の冷蔵庫で、中の部品も、欠損していた。

 

わたしたち「部品が欠けているので、それは買ってもらえますか?」

オーナー「部品を買い足すよりも、新しく買った方が安いので、買い替えしますよ。ちょうど、セール中だしね。」

 

なんと!Lucky!言ってみるものである。

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左 新旧交代式

右 この後、1週間、この場所にステイすることになった新しい冷蔵庫。

1週間後、新しい冷蔵庫が届いた。

が…なんと、なんと、残念なことに、3インチ、サイズオーバー…

そう、7センチ位。

大きい立派な冷蔵庫を買ってくれたオーナーのその気持ちには、感謝だが、しかし、何故、サイズを測らない…この師走の忙しい最中なのに、再配達はいつになるのだろう…。

 

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そしてその2週間後。今度こそは、と、届いた冷蔵庫。

また別のお店で新しい冷蔵庫を買ったということで、サイズ違いの前回の冷蔵庫は、1週間後の引き取り。その後、1週間後に、サイズを測った冷蔵庫が到着。

こういう時、日本であれば、その場で返品、ないし、翌日には返品でき、遅くとも数日後には新しい冷蔵庫が設置完了であろう。

何度も、オーナー、物件をメンテナンスしてくれている作業の方、お店側、दान、dāna君、わたし、との間で、スケジュール調整が行われ、やっと、昨日、設置完了。

 

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左 新冷蔵庫
右 旧冷蔵庫

ステンレス製の今どきのルックスの冷蔵庫にテンションも上がる⤴。

が、オチが…。

なぜ、左開き…。動線を考えたら、明らかに、右開きのこれまで通りの冷蔵庫がベターなのに…。

北米に住むアメリカ人の友人に聞いたら、時間が掛かるのは、THE AMERICAだそうです。

友人「買い替えてくれるなんて、すごいラッキーよ!でも、古い冷蔵庫は捨てずに持っておいた方がいいわね。この後も何があるか分からないから。」

確かにその通りでした。

けれど、古い冷蔵庫はオーナーが引き取って行かれました。

まあ、もう、多分、大丈夫!

Everything will be allright with us!

 

You have a good weekend!